伝統工芸ネイル「一ichi」ネイルアートコンテスト

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11月5日、6日に京都で行われた「伝統工芸ネイル展示会」に、北海道から参加してきました。一人で本州の方まで飛行機に乗って旅に出るのはおよそ5年以上ぶりで、さらにたくさんの方に会えるイベントでしたので、かなり緊張しておりましたが、本当に行ってよかったと思っています。

ご予約のスケジュール調整にご協力いただいたお客様には心より感謝申し上げます。

さて、その展示会の企画のひとつとして行われたネイルアートコンテストで、わたしは「桜輪」という作品を応募していたのですが、こちらが「アーリー賞」を受賞いたしました。アーリー賞は当初設けられていた作品応募の締め切り期間(後に応募締め切りが延長されました)に間に合わせた作品の中で、優秀な作品に対して贈られる賞ということで、大変うれしく、とても光栄に思っています。また、今回のデザインはわたしの中で初めてと言っていい、スーパーロングというネイルチップの長さで、デザインもさることながら、フォルムについても製作の過程で非常に気を付けていました。どんなにデザインが良くても、フォルムが美しくなければ、デザインの良さを損なってしまうからです(それを個性という強みにする方法も、場合によってはもちろんあります)。ロングであれば、直線的な輪郭になりますので、歪みは通常の長さのチップより目立ってしまいます。

アートの応募テーマが「縁」という、少し難しいお題だったのですが、コンテストが行われるという告知を知ってから、ずっと頭の中に見えているデザインがこの「桜輪」でした。桜の小さな苗が時間をかけて大きな木となり、つぼみをつけて、たくさんの花を咲かせるようになる…そのことと、少しずつ広がってきた「伝統工芸ネイル」というアートと、人と人との「ご縁」はまさに通じるものがあると、瞬時に理解しました。最初からたくさんのご縁を持っている方ももちろんいるかもしれません。ですが、たいていの方はその縁を広げようと自分で行動したり、努力して、その結果広がっていくものだと思います。また、いつもであればわたしのアートというのは、もっとカラー理論とか構図とかそういうものを重視して作るのですが、今回のアートに関しては頭の中ですでに完成していました。なおかつ、このデザインを再現するにはスーパーロングでなければできないということも…。

問題は、自分自身にそれを再現する技術があるかどうかでしたが、これは自分のスケジュールを細かく調整することで、製作の時間をじっくりと取り、下絵の作成から、イメージを具体的に円を使った構図に落としこんで、積み上げていくことで完成させることができました。サロンワークではこんなに多くの伝統工芸ネイル素材を使用することができないので、ロングでスペースがある分、いつも以上に素材を活かすことを考えながら、贅沢に使うことができたので、とても楽しく製作することができました。

余談ですが、一番右のチップの上部にある光のようなものは、エアブラシでゴールドカラーを吹き付けたものなのですが、ふんわりとした吹き付けにならず、花火アートの時のような直線が出てしまって、最初は「失敗した」と思ったのです(笑)。でも、それが空から光が差しているみたいに見えて、その光で苗が育つような感じになったので、消さずに生かすことにしました。結果的にはそれで隣のチップとのつながりも作ることができて、失敗も面白いなと思いました。

今回、デザインの評価においては、主催の山田愛理先生や、アートのライブ配信をされている出井由美先生、森谷哲朗先生、羽深有紀先生のほか、螺鈿彩や尾張七宝、漆などを製作されている職人さんも評価に参加されているとのことで、そういった方々に自分の作品を見ていただけるというのは、それだけでも大変貴重な機会だと思います。

また、instagramの方でも投稿させていただきましたが(100いいね、ありがとうございます…!)、今回のコンテストでは一般の方からの投票もあり、現在公式サイトの方で投票結果がランキングで表示されておりますので、ぜひ見てみてくださいね。ご投票いただいた皆様、あらためて心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

伝統工芸ネイル展示会公式サイト

展示会については、また色々と投稿をしていきたいなと思います。

読んでいただき、ありがとうございました。

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