鳥襷金糸ネイル

こちらは昨年11月に作成したデザインの鳥襷金糸(とりだすききんし)です。ブログとして扱うには少し時間差のある投稿になりますが、お付き合いいただけると嬉しいです。

鳥襷文様は尾長鳥を唐花(からはな)のまわりに配して、円形の輪をずらして組違いとしたもので、織文様や染文様があり、古代日本から位の高い人々のお着物などに使用され、近世では屏風などにも用いられている伝統的な文様です。どこかで見たことがある方もたくさんいらっしゃるかと思います。

この文様を螺鈿彩に印刷し、爪の上に載せられる素材としたものが螺鈿彩伝統文様です。ありがたくも素晴らしいご縁があって、こちらを使わせていただくことになり、どのように配置するのがこの柄を活かすことになるのかなと考えてデザインしました。はじめはこの鳥襷の円形の模様を崩さずにお爪に乗せるのがいいだろうか(というか、文様を崩すのがもったいない~(><;))とも思ったのです…が、それを互い違いに少しだけずらして貼り、その隙間に紫系のカラージェルと、輝きの強いシェルと金箔を乗せる形にしました。それから、ゴールドのメタルジェルで細い線を引き、ミラーパウダーでピカピカにすると金糸のように見えるので、「鳥襷金糸」という名前をつけました。

サンプルデザインでは、紫を基調に作りましたが、ベースカラーをどんな色にしても洗練されておしゃれに見える、とてもカッコいい文様だと思います。京都の伝統工芸ネイル展示会で展示されているのを見て、元々幾何学模様や伝統文様が好きだったわたしは一目惚れしたんです(*^_^*)螺鈿彩×幾何学文様(伝統文様)のコラボなんてわたしにしてみたら最高でしかないです。笑

手描きでは到底再現することのできない美しく細かい文様と、螺鈿彩自体の虹色の輝きが両方楽しめる素材ですので、ネイリストにとってもお客様にとっても、大変嬉しい芸術品です。

螺鈿彩自体の埋め込みには少しコツが必要ですが、使用方法さえ覚えてしまえば和洋関係なく使いこなすことができ、お客様にもきっとその良さを知っていただけると思います。この螺鈿彩文様を使うことで、螺鈿彩そのものと日本の伝統文様の良さを、もっと多くの方に広めていくことができれば嬉しいです。

鳥襷金糸は、デザインとしてはシンプルになりましたが、それが文様の良さを出せたのではないかなと思います。Instagramの方でも反響をいただき、とてもうれしく思います。ありがとうございました…!

◇こちらの螺鈿彩ネイルは、螺鈿彩を使用しておりますが、当サロンの「伝統工芸ネイル」のメニューとは別のメニューです。ご希望の方は遠慮なくネイリストにご相談ください。

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